お片付けを終えて部屋が完成すると、音の通る感じが、お片付け前とは異なります。
今回は、主に防音についてのお話しです。

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天井にあるオウトツ

お片付けの作業を終えて、部屋を見回す時。
すがすがしい気持ちとともに視線が思いっきり天井の方へ向かいます。

唐須アドバイザーと、以前お片付けに伺ったお宅の天井には、白地にポツポツのおうとつがありました。

キッチンの天井を拡大すると、オウトツが見えます。

イマドキの住宅では見られませんが、このポツポツの天井は「吸音板(きゅうおんばん)」といって、音の反射を抑えてくれる役割を持っているスグレモノ。

わたしの家のは、なかなか激しいオウトツです。

吸音板によって音の反射が抑えられていると、室内の会話やテレビの音が聞き取りやすい環境になります。

学校の音楽室などで見たことのある、有孔ボード(パンチングボード)も同様の働きをします。

カーテンやぬいぐるみも吸音します。

しかし吸音板や有孔ボードなど、音の反射を抑えて吸収する作用のものだけでは、音は外へぬけてしまいます。

それを防ぐため、防音対策には吸音に加えて、遮音(しゃおん)も必要です。

防音とは

防音とは「音を防ぐ」ことです。

防音＝遮音＋吸音

防音は、異なるふたつのタイプの合わせ技。
ひとつは①「遮音(しゃおん)」、それと先にご紹介した②「吸音(きゅうおん)」です。

①「遮音」とは、音をさえぎること。

コンクリートの壁のように、硬くてつるつるした物質には、空気の振動が伝わりにくいので、音がそれにぶつかった場合、外にもれにくいが、内に跳ね返ってくる結果となります。

遮音だけでは室内で発生した音が、部屋中をスーパーボールのように跳ね回るので、音が聞き取りにくい環境になります。そこで、吸音が活躍します。

②「吸音」とは、音が吸収されることを言います。

吸音板や有孔ボードのようにオウトツのある素材や、柔らかい物質に音がぶつかると、それを吸収するはたらきをします。

音を遮る「遮音」と、音を吸収する「吸音」が作用して「防音」の効果を生みます。

吸音する昔の家

和室には、音を吸収する素材が多く使われています。

壁は土や紙でつくられた、障子やふすま。
床はイグサやワラでつくられたタタミなど。

ただ、メンテナンスがだいじ。
障子やふすまは汚れをふき取ることができず、破れることもあって張替えが必要。

タタミは5～8年で表替えをするのが理想的です。

遮音する現代の家

それに対して現代の住まいでは、音を反射する素材が増えました。

壁は石膏ボードやブラインド。
床はフローリングです。

これらの素材は防火や遮音に優れ、メンテナンスがしやすい長所があります。

日本の住宅は和の要素に洋が加わり、その割合が時代とともに変化してきました。

音の問題も時代とともに、その悩みも変化していきます。

音は迷惑をかけたり掛けられたり、常に気をつかうふたつの要素があります。

自室からの音が気になったら

室内に音を吸うモノを取り付けることによって、緩和されます。
カーテンやコタツ、ベット、クッションやぬいぐるみ。

部屋のドアに隙間テープを貼れば、音漏れに対して効果的です。

洗濯などメンテナンスが必要ですが、これらを適度に組み合わせることによって、快適な環境となるでしょう。

宝探し

安東英子先生のYouTube『美しい暮らしの空間チャンネル最新の動画より。

お話のなかで、ものを処分する時の気持ちを切り替えて考えてみよう、「宝探しする気分で、皆さんしませんか」と先生が仰います。

片付け・掃除・炊事・洗濯・買い物で時間短縮できるのは何？忙しいからこそサッと片付く部屋にしましょう。

お片付けで悩んでおられる方、わたしたち美しい暮らしの空間アドバイザーとご一緒に、心地よい住まいを実現しませんか。

さいごまで読んで頂いてありがとうございます。

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