95歳 祖父の部屋をお片付け*OKがでた(5)

片付けの伝道師
安東英子先生認定
美しい暮らしの空間アドバイザー
小野 美和子
安東流
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95歳の祖父が車椅子の生活になり、2階 祖父の部屋をお片付けすることになりました。
(ブログ掲載許可を頂いています)

祖父の部屋には 壁を埋め尽くすように本が置かれ、収納用品や雑貨類がひしめいていました。最近まで祖父がこの部屋を使っていたのですが、2階に自力で上がれなくなり、放置された状態でした。

今回は作業終了の様子と、祖父のホーム入居の状況をお伝えする予定でした。

しかし祖父の体調が急変し、ホームへは入居できませんでした。

祖父の部屋が片付いた


祖父の写真は押入れの上段にある箱や缶、紙袋の中に入っています。
写真の整理整頓ができたら、ホームへ持って行ってあげようと思います。

部屋にある衣装ケースを、再び押入れに収めました。

Before
After


押入れは整理整頓のカナメ

安東流お片付けの順番は、和室の場合、押入れから見直します。

祖父の部屋のお片付けを始めた時も、押入れに入っていた物を全部出しました。

祖父の部屋は 物が多かったのと 部屋も小さかったので、作業スペースとして押入れの上段を使い、不用品置き場に押入れの上段と戸袋を利用しました。

底面積に限っていえば、押入れの3段分は、4畳半の部屋の半分のスペースと ほぼ同じです。

【押入れを上手に使おう】押入れをフル活用できたら、結構すごい量の物が入るものです。奥行のある押入れですから、引き出しケースがオススメです。

洋服の収納ケースが押入れに収まり、部屋には使わないベットだけになりました。

祖父は新しいベットで寝ているので、このベットも処分となります。

2週間前と今のビフォーアフター

お片付け開始日
東南側
2週間後
東南側
お片付け開始日
南西側
2週間後
南西側

明日が入居日

いよいよ明日が老人ホームへの入居日です。

この部屋にあった テレビと収納家具は、もう車に積み込みました。

祖父の持ち物、全てに名前を書いたり、足りない物は買いに行ったりと慌ただしく2週間が過ぎました。

祖父は、いったん老人ホームへ入ってはみるけれど、ホームで何かちょっとでも気に入らないことがあれば、すぐ家へ帰ってくるそうです。

この部屋は2階なので、祖父が老人ホームから 帰って来ても使うことはありませんが、これからは 祖父の物を管理する部屋に使います。

ホームへの入居日に

入居日の朝、祖父を起こしに行った母が、びっくりした様子で救急車を呼びました。
すぐに救急車が来て祖父を乗せ、病院へ行ってしまいました。

その3日後、祖父は95年の生涯を閉じました。

95年の人生

祖父は、もともと体が丈夫ではありませんでした。

祖父が乳児の時、母親の母乳が出なくて ミルクもなく、たまたま授乳中だった、隣の奥さんに何とかお願いしてお乳をもらいに通っていたそうです。

祖父の弟が5歳で亡くなり、そのことがショックで祖父の母親も早くに亡くなりました。

第二次世界大戦中に兵庫県の淡路島で兵隊になる訓練を受けますが、出征する前日に大阪大空襲があり、祖父は集合場所へ赴くも、そこも空襲を受けた跡で兵隊が集まらず、出征がとん挫して終戦を迎えました。

戦後、祖父は、人に使われるのは嫌と言って、ひとりで魚屋を屋台から始め、結婚して 借り店舗をもち、職人を雇って寿司・仕出し屋へと業種を変更。
土地を買って住居兼店舗を建てたのが、今まで祖父の暮らす家です。

50代から病気がちになり、入退院を繰り返すようになります。

80代の時に顔のがんになって、その傷跡を隠そうと、ひげを長く伸ばしていました。

祖父の若い頃は 戦争や不幸・苦労の連続で、幼い頃から孤独な境遇の中、ひとり必死で頑張ってきました。

古くても、今の家があるのは祖父の必死の努力の結果です。

夜中3時に 病院から連絡があり、すぐに両親が 真っ暗な道を車で向かいましたが、祖父は亡くなりました。

100歳まで生きると言い、家族もそのつもりで支えてきましたが、突然居なくなり、困惑しています。

祖父の最期を、私が記事で 扱ってよいのか悩みましたが、今回のお片付けの主役に対する敬意と、今、読んで下さっている皆様へ、事実としてお伝えするのが最善と考え、今回の投稿に至りました。

祖父を見守って下さった皆様、本当にありがとうございました。

さいごまで読んで頂いてありがとうございます。

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    95歳 祖父の部屋をお片付け*OKがでた(5)” への2件のフィードバック

    1. このシリーズを毎回楽しみに拝見させていただていました。最後はまさかのお爺様の旅立ちに驚いてしまいました。この場をお借りしてお爺様のご冥福を心からお祈りいたします。
      振り返ってみると施設に入られるにあたり、ご本人の許可を得てからアドバイザーとしての力量をいかんなく発揮され、施設に行かれるお爺様が後悔がないよう、残った家族もその後の人生をすっきりと暮らせるように整えられたのはお爺様への最後の孝行だったように思います。体が弱かったお爺様が戦前・戦後とご苦労されながらも95年という人生を歩むことができたのはひとえにご家族の存在があったからではないかしらと感じております。
      この記事は母のことと重なり、とても興味ぶかく拝見していました。モノへの執着が異常に強かった母も今は施設で寝たきりですが、全く執着はなくなり家仕舞いを兄と鬼の形相でやった私も過去のことになりました。今は自分の終活を見据えた生活を送っています。
      美和子さんのアドバイザーとしてのご活躍をきっとお爺様は見守っていらっしゃるでしょう。
      貴重な体験を記事にしてくださりありがとうございました。

      1. ラムママ様

        いつも温かいコメントを下さって、ありがとうございます。
        祖父とは若かりし頃 色々ありましたが、今は祖父の事を、少し理解できるようになりました。
        虚勢を張っている所ばかりが目に付きましたが、本当は純真で正義感の強い人だったと思います。

        ラムママさんのお母様の時は、家じまいだったので 今回のお片付けとは全然スケールが違って、本当に大変な苦労をされたんだろうなと思います。
        自分以外の人のモノを処分するのは、いくら身内とはいえ、精神的・体力的に大変です。

        年齢を重ねても、家でずっと生活できれば良いのですが、色々と問題が出てくるものですね。

        ラムママさんのコメントからは実体験がひしひしと感じ取られ、教わる事や感じることが多かったです。
        ラムママさんのこれからのご健闘をお祈りするとともに、私も見習って頑張っていこうと思います。
        ありがとうございました。

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